運用型広告

【WEB広告】KPIとは?指標の種類や設定手順を解説

WEB広告を運用するうえで「どの数値を追いかければよいのか分からない」という悩みを持つ方は多いのではないでしょうか。そこで重要になるのが「KPI(重要業績評価指標)」です。KPIを正しく設定することで、広告の効果を数値で把握でき、最終的な目標達成までの道筋を明確にすることができます。本記事では、KPIの基本的な考え方から、具体的な設定手順、活用事例までをわかりやすく解説します。広告運用の成果を安定して伸ばしたい方は、ぜひ参考にしてください。
Index
目次

そもそもKPIとは?

KPIとは、「Key Performance Indicator」の略で、日本語では「重要業績評価指標」と訳されます。つまり、ビジネスの目標達成のための数値的な評価指標のことです。WEB広告の運用においては、広告運用が効果を発揮できてるか、最終的な成果につながっているか、費用内で効率的に運用できているかなどを計測するためにとても重要な指標です。

KPIとKGI・KSF・OKRとの違い

KPIと混同されやすいKGI(重要目標達成指標)、KSF(重要成功要因)、OKR(目標と主要な結果)との違いを解説します。

結論から申し上げますと、KPIは最終的な目標達成ための「中間指標」です。例えば最終的なビジネス目標を「売り上げ〇億円」だとすれば、「WEBサイトへの訪問者数〇%アップ」「CPA〇%削減」などがKPIとして挙げられます。

KPIとKGIの違い

KGIは「Key Goal Indicator」の略であり、「重要目標達成指標」と訳されます。つまり、ビジネスや事業の最終的な目標を指します。例えばECサイトでは「売り上げ〇億円」、会員制サイトでは「会員〇万人」などが挙げられます。

KPIは、そのKGIを達成するための中間目標になります。

KPIとKSFの違い

KSFは「Key Success Factor」の略であり、「重要成功要因」と訳されます。つまり、KGIは目標達成のための主要因を指します。例えばKGIが「利益〇円達成」の場合、「広告費用を削減する」「新規顧客を増やす」などがあります。

KPIは、そのKSFの具体的な数値目標を指します。例えばKGIが「利益〇円達成」、KSFが「広告費用を減らす」の場合、KPIは「広告費用〇%削減」など、具体的な数値目標を指します。

KPIとOKRの違い

OKRは「Objective and Key Results」の略であり、「目的と主要な結果」と訳されます。目標(組織やチームの目標)と主要な結果(目標達成度を測るための定量的な指標)をマッチさせ、組織全体の目標を個人の目標へ分解させることを指します。組織全体で目標を共有し、目標達成への団結を高めるためのフレームワークです。

KPIツリーとは?

KPIツリーとは、最終目標(KGI)から、それを達成するための要因(KSF)や重要目標(KPI)、さらに具体的な施策へと、階層的に要素を分解してツリー状に図式化したものです。

KPIツリーの構成要素

  • 最上位:KGI - 最終的に達成したい目標
  • 中間層:KSF・KPI - KGIを達成するための具体的な指標
  • 最下層:施策 - KPIを達成するための具体的な行動

KPIツリーを設定するメリット

KPIツリーを作成することで、目標達成への道を明確化し、またチームでKPIツリーを共有することで、目標に対する共通認識を持つことができます

リスティング広告のKPIツリー例

まずリスティング広告運用の最終目標(KPI)として「予算内でのCV数の最大化(目標CPA達成)」があります。その目標を細分化すると、「広告運用費用を削減する」という目標と「CV数の増加」に分けられます。

この2つは密接な関係にあります。広告運用の予算をかければかけるほどCV数は増加しますが、予算はいくらでもかけられるというものでもありません。ですが、費用を大幅に削減してしまうと、もちろんそれに伴ってCV数も減少してしまいます。ですので設定予算の中でCV数を最大化できるように、両者のバランスをみつつ改善を進めましょう。

それでは、上記の図のKPIを細分化しましょう。

広告運用費用削減

広告運用費用は

広告運用費用=CPC(クリック単価)×クリック数

に分解できます。ここで分かるのは、CPCを抑制することはもちろんですが、CVに繋がらないクリックも削減することが重要だということです。クリックは表示回数(IMP)×クリック率(CTR)に細分化できるので、できる限り余分な表示回数を減らす、つまりターゲティング外のユーザーには広告を配信しないようにすることが費用削減に有効だとわかります。

CV数の増加

またCV数は

CV数=広告クリック数×CVR

に分解できます。ですので、広告のクリック数とLP内のCVRを増加させることが重要です。CVRは主にLPの改善が求められますが、一部広告運用の改善施策もCVRの改善に繋がります。

広告クリック数(CT)の増加

広告クリック数(CT)は

広告クリック数(CT)=表示回数(IMP)×クリック率(CTR)

に分解することができます。

よって、

広告費用削減=クリック単価の抑制(CPC)×CVに繋がらない広告表示の削減(IMP)×広告クリック率(CTR)

CV数の増加=広告表示回数の増加(IMP)×広告クリック率の改善(CTR)×LP内のCVR

以上のような式になります。

よって

  • 広告費用削減のためにはCPC(クリック単価)を抑制しつつCVに繋がらない表示回数を削減
  • CV数増加のためには広告表示回数を増加させつつクリック率の改善

が有効だとわかります。

WEB広告でKPIを設定するべき理由とは?

それでは、WEB広告の運用でKPIを設定するべき理由は何でしょうか?本章では、以下の項目に基づいて解説をします。

  • 広告効果の可視化
  • 目標達成への道筋明確化
  • 改善サイクルの効率化

【1】広告効果の可視化

KPIを設定することで、広告の成果を具体的な数値として把握できます。例えば、「広告のクリック数」「コンバージョン率」「顧客獲得単価」などをKPIに設定することで、広告運用が目標達成にどれほど貢献しているかのかを明確に判断できます。このように広告の効果を可視化することで、改善点を見つけやすくなり、より効果的な広告運用に繋げられます

【2】目標達成への道筋明確化

KPIは、最終目標(KGI)を達成するための中間目標です。KPIを設定し、それぞれの達成状況を把握することで、最終目標達成までの進捗状況を把握できます。目標達成までの道筋が明確になることで、チーム全体で目標を共有し、モチベーションを高める効果も期待できます。

【3】改善サイクルの効率化

KPIを定期的に測定し、分析することで、WEB広告の課題点や改善点を見つけることができます。このようにKPIを設定することで、企画→実行→分析→改善のPDCAサイクルを効率的に回すことができます。サイクルを繰り返すことで、WEB広告の効果を最大化に繋がります。

WEB広告のKPIを決めるための3ステップ

ここまでWEB広告のKPIについて解説をしましたが、具体的にどのようなKPIが自社の広告効果測定に適しているのでしょうか?そこで本章ではWEB広告のKPI設定をする手段について解説をします。

手順1:KGI・KSFを設定する

まずはビジネス全体の目標を設定しましょう。例えば「売り上げ〇億円」や「お問い合わせ〇件」「新規会員〇人」などがあります。

手順2:目的に合ったKPIを選定する・優先順位をつける

次に、KGI・KSF、広告の種類や目的、ターゲット層、ビジネスモデルなどに合わせて、適切なKPIを選定しましょう。具体的にどのようなKPIがあるのかは、後の章で解説します。そしてKGI・KSFに関連性のあるものからKPIに優先順位をつけましょう

例えばKGIが「お問い合わせ〇件」の場合、CV獲得やCVR改善が優先的です。その次に、CVの獲得のためには「広告→自社サイト」への流入が重要になるため、広告のクリック数やCTRが続きます。

この際に重要なのは、KPIが数値で測定可能なものであることです。事前に広告効果測定ツールの導入をしましょう。KPI設定のためのフレームワーク、また広告効果測定ツールの種類については後の章で解説します。

手順3:KPIの目標値・期間を決める

次に、前手順で設定したKPIの目的値や期間を設定しましょう。目標値設定の際は、過去のデータや業界ベンチマークを参考にするのがおすすめです。

例えば「1か月でお問い合わせ100件獲得」がKGIの場合、目標CVは100件です。またこれまでの広告運用でCVRが1%ほどだと分析できていれば、CV100件の獲得には10000の広告クリックが必要だと分かります。よってクリック数の目標値を10000件と設定できます。

手順4:KPIツリーを作成する

KGIからKPI、さらに具体的な施策へと階層的に落とし込むKPIツリーを作成しましょう。KPIツリーを作成することで、目標達成までの道筋を明確にし、またチーム内で目標や成果を共有することが容易になります。

【目的別】WEB広告における代表的なKPI指標18選

それでは、WEB広告のKPIにはどのような種類があるのでしょうか。そこで本章では、広告運用の目的別に、代表的なKPI指標を18種類ご紹介します。

①ブランドの認知度を向上したい

  • 表示回数(インプレッション数)
  • リーチ数
  • フリークエンシー・リーセンシー
  • 視聴率・完全視聴率
  • 総再生時間・平均再生時間
  • いいね数・フォロワー数

表示回数(インプレッション数)

表示回数(インプレッション数)とは、広告がユーザーに表示された回数を指します。

  • 設定例:表示回数〇回増加
  • 達成のための施策例:フリークエンシーの増加、新しい広告媒体への出稿

リーチ数

リーチ数とは、広告を見たユーザー数を指します。表示回数(インプレッション数)との違いは、表示回数は広告が表示された回数を指すのに対し、リーチ数はその広告が表示されたユーザー数を指します。例えば1人のユーザーに対して2回広告が表示されたとすると、表示回数は2回、リーチ数は1になります。

  • 設定例:新規リーチ数〇件増加
  • 達成のための施策例:新しい広告媒体への出稿、新規キーワードでの広告配信

フリークエンシー・リーセンシー

フリークエンシーとは、1人のユーザーに対して広告が表示される回数を指します。一方リーセンシーとは、ユーザーに対して広告が表示される間隔を指します。例えばあるユーザーに対して4月1日、4月2日、4月3日に広告が表示されたとします。この場合広告は計3回、毎日の頻度で配信されているため、フリークエンシーは3回、リーセンシーは1日になります。

  • 設定例:フリークエンシー〇回増加、リーセンシー○日削減
  • 達成のための施策例:広告管理ツールで設定

視聴回数・完全視聴率

視聴回数、完全視聴率は動画広告の効果測定に用いられます。視聴回数は動画が表示された回数を指し、完全視聴率は動画が30秒以上または最後まで視聴された割合を指します。動画広告はほとんどの場合スキップ可能なので、表示回数・視聴回数だけでは動画のエンゲージメントを正確にがかれない場合があります。そこで完全視聴率を測定することで、どれほど広告に関心を持ったユーザーがいるかを想定できます。

  • 設定例:完全視聴率〇%増加
  • 達成のための施策例:ユーザーニーズの見直し、広告クリエイティブの見直し

総再生時間・平均再生時間

総再生時間・平均再生時間は動画広告の効果測定に用いられます。総再生時間はユーザーが動画広告を再生した時間を、平均再生時間は動画表示回数1回あたりに広告が再生された平均時間を指します。

  • 設定例:平均再生時間〇%増加
  • 達成のための施策例:ユーザーニーズの見直し、広告クリエイティブの見直し

エンゲージメント数(いいね数・フォロワー数・コメント数)

エンゲージメントとは、「広告を見たユーザーの反応」を指します。例えばSNS広告の場合、いいね数やふフォロワー数、コメント数などを指します。SNSで広告を配信している場合、いいね・リツイートやアカウントフォロワー数が増えるということは、それほどユーザーに良い広告だと認められ、ブランド認知度が向上しているということです。SNSで広告を配信している場合は、これらもモニタリングしましょう。

  • 設定例:平均いいね数〇%増加
  • 達成のための施策例:ユーザーニーズの見直し、ターゲットユーザーの再設定、広告クリエイティブの見直し

②自社サイトへの流入を増やしたい

  • CT(クリック数)
  • CTR(クリック率)
  • UU(ユニークユーザー数)
  • セッション数

CT(クリック数)

CT(クリック数)とは、広告がクリックされた回数を指します。

CTR(クリック率)

CTR(クリック率)とは、広告が表示された回数に対し、広告がクリックされた割合を指します。

CTR=クリック数÷表示回数×1000

  • 設定例:CTR〇%改善
  • 達成のための施策例:平均掲載順位の上昇、広告予算の増加、広告クリエイティブの見直し

③成果(CV:コンバージョン)を増やしたい

  • CV(コンバージョン)
  • CVR(コンバージョン率)

CV(コンバージョン数)

CV(コンバージョン)とは、WEB広告運用の最終的な成果を指します。例えばECサイトでは商品の購入や、BtoBサイトでは資料請求やお問い合わせが挙げられます。

CVR(コンバージョン率)

CVR(コンバージョン率)とは、広告のクリックから、CV獲得に至った割合を指します。

CVR=CV÷広告クリック数×100

  • 設定例:CVR〇%改善
  • 達成のための施策例:フリークエンシー〇回増加、広告クリエイティブの見直し(広告クリエイティブと自社サイトのコンテンツが一致しているかなど)

リピート率

リピート率とは、商品・サービスを利用した全てのユーザーのうち、再度利用したユーザーの数です。

リピート率=リピート者数÷総利用者数

  • 設定例:リピート率〇%達成
  • 達成のための施策例:リマーケティング広告の配信、フリークエンシー〇回増加

④広告の費用対効果を高めたい

  • CPC(クリック単価)
  • CPA(顧客獲得単価)
  • CPO(注文獲得単価)
  • ROAS(広告費用対効果)
  • ROI(投資利益率)
  • LTV(顧客生涯単価)

CPC(クリック単価)

CPC(クリック単価)とは、広告のクリック1回あたりにかかった費用を指します。

CPC=広告費用÷クリック数

CPA(顧客獲得単価)

CPA(顧客獲得単価)とは、1CV獲得あたりにかかった費用を指します。

CPA=広告費用÷CV数

CPO(注文獲得単価)

CPO(注文獲得単価)とは、1注文あたりにかかった費用を指します。主に、ECサイトで用いられます。

CPO(注文獲得単価)=広告費用÷注文件数

ROAS(広告費用対効果)

ROAS(広告費用対効果)とは、広告費用に対して得られた売り上げを指します。

ROAS(広告費用対効果)=広告から得られた売り上げ÷広告費用×100

ROI(投資利益率)

ROI(投資利益率)とは、すべての投資に対して得られた収益率を指します。

ROI=(収益-投資額)÷投資額×100

ROASとROIの違いとして、ROASは売り上げ全体に焦点を当てていますが、ROIは利益に焦点を当てているため、広告運用が利益をあげられたかをより正確に計測することができます。

  • 設定例:CPC〇%削減
  • 達成のための施策例:広告クリエイティブの再作成、配信キーワードの見直し

KPIを測定する方法│測定ツールやCVの設定方法を解説

それでは、設定したKPIの成果を測定するための方法を解説します。測定ツールも同時に解説しますので、導入を検討してみてください。

KPI測定のためのツール

1. Google広告の分析画面

Google広告を利用している場合は、管理画面から広告のレポートを見ることができます。

様々な高度なレポートが用意されており、例えばオークション分析レポートを使用すると、同じオークション参加にしている広告主より検索結果ページの上位に表示された回数を確認したり、可能な合計インプレッションシェアを他の広告主と比較したりすることが可能です。

引用:成果を測定する - Google 広告 ヘルプ

2. GA4(Googleアナリティクス4)

※画像はデモアカウントのものです。

GA4(Googleアナリティクス4)はGoogleが提供する無料の分析ツールです。WEBページのアクセス解析ツールとしても用いられますが、自身のGoogle広告を登録すると詳細に分析することができます。

左端のタブから「広告」を選択すると、各広告単位でキーイベントや広告費用などをかなり詳細に分析することができます。

広告CVの設定方法

それでは、次にKPIを広告管理ツールで計測する方法について解説します。計測するためには、KPIの指標を「CV」として設定しましょう。クリック数やCV数などは、基本的にデフォルトの設定でも測定可能です。しかしKPIを「CV」として設定することで、その指標をマークして測定したり、「広告Aからサイトへの流入」などより詳細に分析することが可能になります。本章では、Google広告でのCV設定方法について概要を解説をします。

ここでは、Google広告マネージャGoogleタグマネージャ(GTM)を用いてCVの設定をする方法を解説します。GTMを用いなくても、自社サイトに直接コードを入力することで設定できますが、GTMを利用すればプログラミングの知識がなくても簡単にタグ実装が可能ですので、ぜひ活用ください。

また、こちらの記事ではコンバージョンの設定を、GA4で行う方法について解説しております。ランディングページなど自社サイト上でのコンバージョン分析に用いられます。

1. Google広告側での操作

まず、Google広告管理画面にログインし、左側のメニューから「目標」>「コンバージョン」>「概要」を選択します。その後、「+コンバージョンアクションを作成」をクリックします。新しい画面が表示されるので、計測したいコンバージョンの種類を選び、計測対象となるWEBページのURLを入力します。

次に、コンバージョンの詳細設定では、コンバージョン名、アクションの最適化、値、カウント方法、計測期間、アトリビューションモデルを順に設定します。その後、「保存して次へ」をクリックしてタグの発行へと進みます。設定方法に不明点があれば、記事の後半で詳細な説明を行っていますので、参考にしてください。

次に、「タグを設置する」の項目で「Google タグマネージャーを使用する」を選択してください。

すると、画面上に「コンバージョン ID」と「コンバージョン ラベル」が表示されます。IDとラベルは、GTMで使用するため、必ずコピーして保管しておきましょう。

2. GTMで「タグ」と「トリガー」の設定をする

Google タグマネージャー(GTM)でコンバージョンを設定する際には、まず「タグ」と「トリガー」を設定します。今回は「広告のクリック」というコンバージョンを選定します。

  • タグ : 実際に計測を行う部分
  • トリガー:タグを発火させる条件を設定する役割

トリガーの設定

まずトリガーの設定をします。

まず、GTMの左サイドバーにある「トリガー」> 「新規」で新しいトリガーを追加します。

トリガータイプとして「クリック」を選択します。今回は「広告のクリック」というコンバージョンなので、広告クリック後に遷移するページのURLを記載します。その後、設定内容を保存し、トリガーを有効にします。

また、GTMを利用する際には、すでに設置されているタグとの重複を避けることが重要です。既存のタグがそのまま残っていると、データのカウントが二重になったり、誤った情報が計測される恐れがあります。他の設置方法で使われているタグは、必ずGTMに移行して、タグ管理を一元化することをオススメします。

タグの設定

次に、先ほど設定したトリガーを用いてタグを新規作成します。左のサイドメニューから「タグ」>「新規」で新しいタグを追加します。

タグ設定画面が表示されたら、「タグの選択」欄を選定します。

「Google広告」>「Google 広告のコンバージョン トラッキング」を選択します。

次に、事前にコピーしたGoogle 広告の「コンバージョン ID」と「コンバージョン ラベル」を入力します。

次に、前の画面に戻り、「トリガー」を選択します。

先ほど作成したトリガーを選択します。

最後に、「公開」をクリックすることでコンバージョンタグの設定が完了です。

設定したコンバージョンタグが、「Tags Fired」となれば設定完了です。

なお、コンバージョンタグの設定が正しく行われていない場合、データが正確に計測されず、パフォーマンスの分析に影響を及ぼす可能性があるため、間違いがないか確認しながら進めましょう。

KPIを活用し、効果的に広告運用をするためのポイント

ここまでKPIの種類や設定の方法を解説しましたが、ただ設定をするだけでは、広告運用を改善することができません。そこで本章では、KPIを活用し、効果的・効率的に広告運用をするためのポイントを6つご紹介します。

【1】KGIとの連携

KPIは、最終目標であるKGI達成のための手段です。常にKGIを意識し、KPIがKGIにどのように貢献するかを明確にすることが重要です。KPIツリーなどを活用して、KGIとKPIのつながりや、KPIのKGIに対する貢献度を可視化し、関係者間で共有しましょう。

【2】フレームワークを活用しKPIを設定する

KPIはフレームワークを用いての設定がおすすめです。例えば「SMART」というフレームワークがよく用いられます。SMARTとは以下の基準に基づいて目標設定をするフレームワークです。

  • 具体的(Specific)
  • 測定可能(Measurable)
  • 達成可能(Achievable)
  • 関連性がある(Relevant)
  • 時間制約がある(Time-bound)

SMARTの基準で目標設定をすることで、KPIの進捗状況を客観的に評価し、適切な改善策を講じることができます。

【3】定期的な見直しと改善

ビジネス環境は常に変化するため、KPIも定期的に見直し、必要に応じて修正する必要があります。KPIの達成状況を定期的に確認し、目標達成に向けた改善策を継続的に実施することが重要です。

【4】データ分析をするための適切なツールの活用

KPIを達成するためには、データに基づいて、客観的な意思決定を行うことが重要です。感情や経験に頼るのではなく、データに基づいた分析を行い、効果的な改善策を講じましょう。そのためには、KPI管理ツールを活用することで、KPIの進捗状況をリアルタイムで把握し、データ分析を効率的に行うことができます。自社のニーズに合ったツールを選び、KPIマネジメントを効率化しましょう。

free web hopeではデータ基盤構築のご支援も行っております!左下のボタンからお気軽にお問い合わせください。

【5】チーム内でKPIを共有する

KPIは、関係者全員が共通認識を持つ必要があります。定期的な会議やレポートを通じて、KPIの進捗状況や課題を共有し、協力して目標達成を目指しましょう。

【6】KPIを組み合わせつつ、数を絞る

KGIを達成するためには、複数の視点からKPIを設定をすることが重要です。1つの目標だけではなく、複数のKPIを設定しましょう。一方、KPIの数が多すぎると、それぞれのKPIの重要度が薄れてしまい、管理が行き届かなくなる可能性があります。重要なKPIに絞り、管理の効率化と目標達成への集中を両立させましょう。

【7】KPI内で優先順位をつける

広告運用のKPIが複数ある場合は、そのKPIの中で優先順位を付けましょう。例えば新規キャンペーンを打ち出しており、認知度の向上とCVの獲得という2つの目標があったとします。認知度向上の場合は表示回数の増加、CV獲得の場合はCVRがKPIになります。どちらの方を優先的に達成するべきなのかを設定し、そちらの方から改善施策を進めていきましょう。

【8】過去データを活用し、KPIを設定する

KPI設定の際に、目標数値をどのように設定するべきかお悩みの方もいらっしゃるかもしれません。その際は過去データや、業界全体のベンチマークを参考に設定してみましょう。

【広告運用成功事例】free web hopeのサポートでKPI達成!

ここまでKPIの種類や設定方法について解説をしました。しかし、「なかなかKPIを達成することができない…」「WEB広告の運用・改善のリソースがない…」とお悩みの方はいらっしゃらないでしょうか?そのような方には、広告代理店への依頼がおすすめです!本章では、実際にfree web hopeが広告運用を支援し、KPI達成をすることができた事例をご紹介します!

目標CV達成率140%超!サービスの認知度向上にも寄与した“筋フルエンサー”記事はどう作られた?

デジタル広告の「制作」から「改善」まで全工程をワンストップで完結させる、デジタルマーケティングプラットフォーム「Squad beyond(スクワッド ビヨンド)」を運営する株式会社SIVA。当社はPR記事のライティングを担当しました。

抱えていた問題

  • お客様に適切なベネフィットを伝えるための第三者視点がほしい
  • Squad beyondを知らない人にも認知と理解をしてもらう

free web hopeのソリューション

  • PR記事の企画
  • PR記事制作
  • 本サービスを利用した上でのLP制作
  • 広告運用戦略の策定
  • 広告運用実行支援
  • EFO/LPOの設計/実行
  • バナーABテスト設計/実行

得られた成果

  • 目標CV数達成率 140%超え
  • CPAも目標より5,000円以上低くなった
  • 会社の知名度が向上

free web hopeを選んでいただいた理由を教えてください。

杉浦様:コミットメントする姿勢と企画力、熱量が他社と違った点を評価しました。数社から提案を受けていましたが、他社は当社サービスへの理解が不足しており、当社の課題を解決すると思えないものもありました。

一方、free web hopeさんは当社サービスのユーザーであり、サービス理解が高く、非常に考えられた提案をいただけました。そして熱意が伝わってきました。

黒須:Squad beyondの現状を踏まえると、お客様にベネフィットを伝えることと、認知獲得が必要であると考え、PR記事6本を制作しました。

エンタメ色の強い企画に決まった背景はなんでしょうか。

杉浦様:Squad beyondを知らない人にも認知と理解をしてもらうために、第三者からの言及が欲しかったからです。

目指している世界観を実現するためには、熱量の高い第三者からの口コミにたくさん触れてもらう必要があります。そのために波及力があり、熱量が高く第三者にしか出来ない企画を求めました。

黒須:通常BtoBプロダクトのPR記事は、いわゆる太鼓持ちな“使ってみた記事”が散見され、そもそも読まれにくいものもあります。

そこで、認知獲得のためのPR記事は、プロダクトの紹介とともに読み物としてのおもしろさにフォーカスしました。

“筋フルエンサー”を起用したのは、そのおもしろさとともにSquad beyondを認知していない広告運用担当者に追体験をしてもらうためです。

運用後、課題は解決されましたか?

杉浦様:定量面は、企画を実施した1ヶ月で「CV:53件|CVR:2.15%|CPA:¥9,562」の実績が出ました。当初想定していたCV数からの達成率は140%を超えています。CPAも目標より5,000円以上低い結果でした。本企画終了後は、納品いただいたLPを再利用して自社でLPを作成・運用していますが、そこからもCVが発生してます。それだけ優れたLPを作成いただけたと感じています。

定性面の効果は、会社の知名度が向上したことです。本企画がSNSでバズったおかげで、社員が「あのSquad beyondの会社で働いているの?」と声を掛けられる機会が増えたようです笑今でもSEOの効果が発生しており、CVした顧客の行動履歴を追うと、黒須さんに書いていただいた記事を閲覧しているのがわかります。

まとめ|KPIを適切に設定してWEB広告の成果を最大化しよう!

この記事では、Web広告におけるKPIの重要性や設定方法、活用例について解説しました。KPIを適切に設定し、PDCAサイクルを回すことで、WEB広告の成果を最大化することができます。この記事がWEB広告運用のお役に立てれば幸いです。

株式会社free web hope はCX(顧客体験)とデータサイエンスを広告戦略に組み込み事業成長を支援する広告代理店です。

長年の経験で積み上げた独自のフレームワークで、データサイエンスに基づく予測分析と市場調査を行い、「顕在層」だけでなく「準顕在層」にまで視野を広げ戦略的運用を提供しています。

広告運用でお悩みでしたらまずはfree web hopeに!公式HP、左下のボタンからお悩みをお聞かせください。

監修者:古瀬純功

free web hopeの広告運用コンサルタントとして、広告運用支援やweb解析、ダッシュボード作成を担当:Xアカウント

WEB広告のKPIについてよくある質問

Q1:WEB広告におけるKPIとは何ですか?

WEB広告におけるKPIとは、ビジネスの最終目標(KGI)達成のための目標指標です。例えばKGIを「売り上げ〇億円達成」と設定した場合、それに伴いKPIは「新規会員〇人達成」や「サイトへのアクセス数〇件達成」などがあります。

Q2:KPIはどのように設定するべきですか?

KPIは、KGI(ビジネスの最終目標)や広告運用の目的に基づいて設定します。以下に目標別・広告形式別のKPI例についてご紹介します。

目的別のKPI例

  • ブランドの認知度を向上させたい場合:表示回数(インプレッション数)、リーチ数、フリークエンシー・リーセンシー、視聴率・完全視聴率、総再生時間・平均再生時間、いいね数・フォロワー数
  • 自社サイトへの流入を増やしたい場合:CT(クリック数)、CTR(クリック率)、UU(ユニークユーザー数)、セッション数
  • 成果(CV:コンバージョン)を増やしたい場合:CV(コンバージョン)、CVR(コンバージョン率)
  • 広告の費用対効果を高めたい場合:CPC(クリック単価)、CPA(顧客獲得単価)、CPO(顧客注文単価)、ROAS(広告費用対効果)、ROI(投資利益率)LTV(顧客生涯単価)

広告形式別のKPI例

  • リスティング広告のKPI:CPC(クリック単価)、クリック数、CTR(クリック率)、表示回数
  • ディスプレイ広告のKPI:CTR(クリック率)、表示回数
  • 動画広告のKPI:視聴率・完全視聴率、総再生時間・平均再生時間
  • SNS広告のKPI:いいね数、フォロワー数、コメント数

Q3:KPIを達成するためには、どのような施策をすればよいですか?

KPIを達成するための施策は、KPIの種類によって異なります。以下にその例を挙げます。そのほかの指標は、【目的別】WEB広告における代表的なKPI指標18選をご覧ください。

  • CPCの抑制:配信キーワードの見直し、ターゲティングの見直し、入札戦略の見直し
  • クリック数の増加:検索順位上昇→広告の品質改善、広告表示オプションの追加、広告クリエイティブの改善

なお、広告運用では各指標は複雑に絡み合っているため「この施策をすれば○○が改善する!」と一概に言うことはできません。考えられる施策を総合的に進めていくことが重要です。

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